塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

歌詞2編 化野その弐/梅が下枝に

★化野(あだしの)その弐 Croustillant 詞とりふね

 

そこら中が骨になる     

おどろけ今日も朝が来た 

さくらいろに色づきゆく  

めづらし骨のかたち

あてなる骨ののはら    

 

よそごとのようにながめ       

わづらふ具体に

サヨウナラ     

 

踏めよサクサクサク

サクサクサクサク

来るべき世に

組みあがる

目にも新しきスキーマ

 

そこら中が骨になる     

おどろけ今日も風が吹く   

さくらいろにまろびつどふ     

めづらし骨のあそび

あてなる骨のほかひ 

 

くろぐろ夜のdésir machine(デズィール・マシーヌ)

わづらふ器官に

サヨウナラ

 

踏めよサクサクサク

サクサクサクサク

来るべき世に

組みあがる

目にも新しきスキーマ

 

★梅が下枝(しづえ)に 詞とりふね

 

あかずの間 陽炎の庭

広縁ぬるむ

風吹けば たまさか燃ゆる 埋火(うづみび)の恋

 

僻事(ひがごと)や 

入相(いりあい)の鐘

音(ね)の凄まじき

心もとな 寝入りの刹那 

息は玉響(たまゆら

 

手鞠模様の袂を裂いて 

あなたにあげれば

よかったけれど

 

うかうかと

こぼるる言(こと)の

葉裏あやなし

ほどろほどろ

解けゆく水の

ゆくへ知られぬ

 

なんにも成就せぬままに 

過ぎにけらしな

ななとせむつき

 

木末隠(こぬれがく)りて

鴬鳴くも 

梅が下枝(しづえ)に

影朧(おぼろ)