塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

「麦の穂をゆらす風」2006後半に見た映画拾遺

観に行ったのが映画の日で、満員、一番前の席で苦しすぎる映像を見続けることになった。ドキュメンタリー映画を観ているとしか思えないたんたんとした凄絶さが苦しさの主な理由。最初の「ミホール」のシーンで、涙止まらず、もう倒れそうになる。音楽も風景も、衣装さえもあまりに美しい。(アイルランドの人、貧乏なのにおしゃれ過ぎ!)人間の営為だけがあまりにもいたたまれない。アイリッシュ音楽が好きなんてのんきに聴いていた自分の軽薄さを思う。映画館を出た時は、お友達ともどもへろへろに疲弊していた。戦争、殺し合いをするのは誰か。極端な考えも浮かぶ。この映画を観て戦争を成立させているものを思った。「民族と国家」「ヨーロッパ」「キリスト教」「男」。で、一方で思う。戦争、殺し合いが完全になくなる時(恒久の平和)、その時人類の種としての生命力は絶えるのだろうな、などとも。「アジア」「仏教」「女」のことが気にかかる。でもって今日はダライ・ラマのDVD(本の付録)を観た。EMPTINESS OF EMPTINESS。
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