塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

2005-02-01から1ヶ月間の記事一覧

魅力的な声

先日シャンソンのCDを買ったついでに大貫妙子 ライブラリーとうたううあ (CCCD)を買ってしまった。「SHALL WE DANCE」と「ドレミミズンド」が聴きたかったのだった。もちろん「黒のクレール」も大好き。昨今「歌姫」という言葉が大安売りだが、この方達は、…

林啓一のペーパークラフト

http://homepage2.nifty.com/papercraft/ 久々に更新された。といっても、絵日記のページだが。それにしても、あの自作の老眼鏡はすごい。何を作ってるんだか…。おーい、ペーパークラフトの新作はまだですかー。本人に、自分からあちこち宣伝する色気が無い…

新日曜美術館「OTAKU:人格=空間=都市 展」

ベネチア・ビエンナーレの「OTAKU:人格=空間=都市 展」の放送を見た。なんとも強烈だった。「萌え」を「未来に対する欲望をバーチャルなものに対する恋情に変換した」というような説明であった。そして「わび」「さび」の美意識と同じラインで並べていた。「…

ウテ・レンパー

「桜んぼの実る頃」のメロディと発音を確認しようと思って、「Les Amoureux de Paris」を聴いているうちに、ふっと気持ちがずれて、クルト・ワイルが聴きたくなり、そのうちずいぶん前に買ったウテ・レンパーのCD「the best of ute lemper2」のことを思い出…

お別れの歌

お別れの歌を選ぶのはむずかしい。別れに際してのこちらの心をいくばくか表してくれて、送ろうとする人の来し方になにかしらふれるような部分があって、暗すぎないもの。歌のための歌にならないようなもの。今まで何回かそんな歌を歌う機会があって、その度…

IKUちゃんに贈りたい、「ヒメネス」長田弘

ちょっとした偶然といった感じで、長田弘の詩「ヒメネス」を目にした。「世界は一冊の本」という詩集の中の一編だ。読みながら、落涙。どうもしっくりくる詩に会うといつでもどこでも落涙するのがわたしの特技らしい。年があがって頭のねじがゆるんでおるの…

「「星の王子さま」をフランス語で読む (ちくま学芸文庫)」

複雑な動詞の時制や、使われている語(grandes personnes(大人)やserieuse(たいせつ)、eの上に点がつかないよう)を丁寧に解きながら、作品のもたらす深い世界を教えてくれる。たった一語のちがいが大きな意味となり、胸をつき、涙を流させる不思議さ。…

ティム・バートンの新作「CORPSE BRIDE」

http://corpsebridemovie.warnerbros.com/ しばた工務店さんからの情報で、バートンのストップモーションアニメーションのさわりを見た。バートンファンにはもうたまらない映像です!! みんなみるべしみるべし。ジョニー・デップとヘレナ・ボナム・カーターが…

ヤミィ先生へのTB

http://d.hatena.ne.jp/yumyum888/20050219 コメントを書いているうちに長くなったので、こっちに書きます。 「色即是空」、「色」にして「空」なるものすべてに注がれるみうらじゅんの視線には「慈悲」が横溢しておりますね。「名付ける」ことによって排除…

やむや

http://www.geocities.jp/the_buddha_eyes/yam.html 街の中のミステリーゾーン焼き鳥「やむや」のHPができていた。まだ2度くらいしかいっていない。また行きたいなあ。場所が微妙なのだ。おそろしく街の真ん真ん中で、住所がわかっているのに見つけづらいと…

携帯電話は「みっともない」からやめておく

朝日新聞書評欄村上陽一郎著「やりなおし教養講座 NTT出版ライブラリーレゾナント005」を鷲田清一先生が紹介していた。その中で「自分の中にきちんとした規矩を持っていて、そこからはみ出したことはしないぞ…」「『みっともない』から、『自分に恥ずかしい…

トラックバックスパム

フッタにトラックバックを表示したいのだけれど、スパム系のものの消し方がわからなくて困った。とにかく1月2日の分は消せない。

「反戦略的ビジネスのすすめ」

気持ちよく読み了る。この本を読み、平川氏の考えに耳を傾けている間ずっと、「星の王子さま」の核となる、「砂漠が美しいのは、どこかに井戸を隠しているから」「大切なものは眼には見えない」というフレーズが頭の中を往き来していた。そういう本です。お…

多田智満子遺歌集「遊星の人」

朝日新聞に紹介が載っていた。彼女を知ったのは、中学1年の頃だ。澁澤龍彦の「エロスの解剖」のなかに紹介されていた「光よ海の哄笑よ 若い時間は虐殺された ゆく人よ ラケダイモンの国人に伝えてよ…」(正確ではないかもしれません。)という印象的な詩句に…

「反戦略的ビジネスのすすめ」

ビジネスとは直接関係ないかに見えるわたくしの「場所」にも、平川氏の考えは大変刺激的で、代入可能で、この本は本日の地下鉄の友として楽しませてくれたのですが、ただ一つ残念なのは「反戦略」ということばづかいかなぁ。あっワーディングっていうんです…

ハイチと反戦略

街でおろしてもらったので、つい「ハイチ・ブードゥー教の音楽」というCD(「魔法のオレンジの木」からの興味で)と「反戦略的ビジネスのすすめ」(「東京ファイティングキッズ」からの興味で)を買ってきてしまいました。これはたぶんいわゆるビジネス本と…

「魔法のオレンジの木 ハイチの民話」

ダイアン・ウォルクスタイン採話 清水真砂子訳 岩波書店 この本では、ただ民話が並べられているのではありません。どんな語り手によって、どんな状況で語られたか、とか、そのお話に関わるハイチの習俗などが、添えられているのです。それによって、ひとつひ…

まつり

北海道の「まつり」は「よさこい」も「雪まつり」も「まつり」感がうすいよね。やはりよくもわるくも宗教がからんでいないとなー。どちらかというと学校の「文化祭」に近いか。「エロス」「タナトス」せめぎあって、「原始」が顔をのぞかせて「まつり」。み…

万葉集巻十六 乞食者(ほかひびと)の詠(うた) 3886葦蟹のうた

おしてるや 難波の小江に 廬作り 隠りて居る 葦蟹を 大君召すと 何せむに 我を召すらめや 明けく 我が知ることを 歌人と 我を召すらめや 笛吹きと 我を召すらめや 琴弾きと 我を召すらめや かもかくも 命受けむと 今日今日と 飛鳥に至り 置くとも 置勿に至り…

さっぽろ雪まつり、真駒内

天狗レンジャー好きのちびすけたちのおともで、(いやいや)はじめて真駒内会場に行った。寒いところと人が多いところが嫌いなので、今までほとんど雪まつりは見に行っていない。「しまじろう」の滑り台の列は1時間30分待ちとか。冗談ではない。韓国の舞踊の…

メトル・コントとホカヒビト

「国境なき文学」でハイチの作家エドウィージ・ダンティカの講演がおもしろかったので、「魔法のオレンジの木」を思い出して再読し、ハイチの民話の語り部メトル・コントと折口信夫のホカヒビトが一つに重なったところで、万葉集巻十六の最後にあるホカヒビ…

「義経」

五条大橋のシーンはあんまりひどい。弁慶の下駄が橋をゆく音の響きがスタジオーっ。BGMも合わないし。桜もあざといし。「マンガチック」だ。北村龍平に撮ってもらった方がいいんじゃないか。貝合わせのシーンもBGMがうるさい。その後、石原さとみは(かわい…

「おそい・はやい・ひくい・たかい」

http://www.arsvi.com/0m/oh.htm新聞の一面の雑誌広告欄の「先生も保護者も読める・使える学校BOOK・季刊」「おそい・はやい・ひくい・たかい」の広告に「特集 障害をもつ友だち何人いますか?」とあった。違和感。何でしょうこの、感じの悪さ。「障害をもた…

「神々の闘争 折口信夫論」

「神々の闘争」第三章で、北一輝らの「昭和維新」のための「天皇」像が単純で貧困であることを指摘した上で、次のような言葉が。 そのようななかで、おそらくただ一人だけ、イスラームの信仰と親和性をもち、なおかつ民衆、そのなかでも特に生産に従事しない…

「神々の闘争 折口信夫論」安藤礼二

みーはーなので、「中沢新一氏 絶賛」の帯につられて買ってしまった。読みづらいかと思ったが、そうでもない。折口がそこから「ホカヒビト」論を立ち上げたという、台湾の蕃族の話がおもしろい。 折口の中公文庫版の全集、全巻持っているのにあまりちゃんと…

TFKの続き

「悪い兄たちが帰ってきた TOKYO FIGHTING KIDS RETURN」はここにあったのね。 http://blog.goo.ne.jp/maingmen このページなんだか重いよ。

宮城谷昌光「三国志」のプレゼント

文芸春秋から封書が来たので何か当たったのかと思ったが、筆者サイン入り額装地図ならこんなに小さいわけないよね。はずれの印刷地図でした。残念。まあ、そう簡単には当たらないか。

「必然性のない必然」展 vol.8

複数の人がいろいろな素材で制作していた。全体にほや~んと気持ちがよかった。セツリコフさんの箱の絵がよかった。同じアクリル絵の具でも、使う人が使うとこんなに濃い空気が醸されるものか。自分の絵の具づかいがトホホである。描くときは、やっぱり集中、…

はなむけ

ある若い人に、お祝いとお礼のカードを送り、はなむけに詩をそえた。谷川俊太郎が18歳のときに書いた「ネロ」だ。(詩集「二十億光年の孤独」) 大好きな詩なのだが、とにかく何回、何十回読んでも、この一編の詩を、泣くことなしに読み畢るということができ…

空虚な中心

ずいぶん前にも書いたのだが、中心が「無」「空虚」である状態がいいよね。 http://www.enpitu.ne.jp/usr7/bin/day?id=76940&pg=20020305 内田先生の「期間限定の思想」を読んでいたら、長島茂雄、寅さん(そして天皇制)が等しく空虚なる中心で、それが集団…