塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

塗籠亭日乗

1/16 ハワーズ・エンド読んで小説の記憶の新しいうちに映画鑑賞。もちろん小説の細部の厚みは望むべくもないが、映画は映画で美しく味わい深かった。特にルース・ウィルコックス役のヴァネッサ・レッドグレーヴがすっばらしい。ルースの魂が感じられなければ…

塗籠亭日乗 ハワーズ・エンド

1/5 ハワーズ・エンド 中ほどまで。当時の社会や文化、お金についての考察部分がおもしろい。吉田健一の訳は少し不思議だがいいかんじ。映画をちゃんと見たか記憶が曖昧。また見てみたい。 1/7 ハワーズ・エンド 読了。ラス前思いのほかぎょっとするような事…

響きと怒り ウィリアム・フォークナー ~いくすじもの時間の奔流としての声

いくすじもの時間の奔流としての声 ウィリアム・フォークナー『アブサロム、アブサロム!』篠田一士訳河出書房新社「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集『響きと怒り』 (上) (下) 平石 貴樹 新納 卓也 訳 岩波文庫 中学時代に、美術館の絵を見てレポートを書く…

塗籠亭日乗

家の人に言われてなるほどと思ったが、確かに米津玄師の声や歌は玉置浩二に似ている。玉置浩二が米津の歌を歌ったのを聴いてみたい気もする。 アンデルセン 『沼の王の娘』 様々な要素てんこ盛り。 『考える方法』筑摩プリマー 読了。

塗籠亭日乗

8/11火 船越桂展に行くも休館日。平和の滝。 午後 『アブサロム、アブサロム!』 引用。 言葉とは、 お祖父さんがいうには、人間の秘密の孤独な生活の端々がわずかに表面にあらわれ出たときを捉えて、それが暗黒の中に沈んでしまわないうちに、ときおりほんの…

ユルスナール 多田智満子訳 東方綺譚 老絵師の行方

マルグリット・ユルスナール著 多田智満子訳 『東方綺譚』 白水uブックス 老絵師の行方 最近堀江敏幸の本ばかり読んでいて、アマゾンのジャングル徘徊中に堀江敏幸がユルスナールを翻訳しているのを知り、(『何が? 永遠が (世界の迷路)』)『ハドリアヌ…

堀江敏幸 読了メモ

小説・随筆 途中-『郊外へ』1995年 白水社、のち白水Uブックス、ISBN 9784560073476 読了-『おぱらばん』1998年、青土社、のち新潮文庫、ISBN 9784101294742 『子午線を求めて』2000年、思潮社、のち講談社文庫、ISBN 9784062761574 『書かれる手』(2000年…

なめとこ山の熊

なめとこ山の熊 宮澤賢治 中沢新一のカイエ・ソバージュのシリーズや『緑の資本論』を読んでからは、すっかり≪対称性人類学≫っぽいフォーマットが頭に刷り込まれてしまい、そんな読み方しか出来なくなってしまいました。 というわけで宮沢賢治の『なめとこ山…

めもめも

ドストエフスキーの創作の問題 バフチン 1,500 存在と時間 ハイデガー/熊野純彦 1,260 声と現象 ジャック・デリダ 1,300 老いの空白 鷲田清一 1,020 技術への問い ハイデガー 1,500 7,106枯木灘 中上建次 740 言説の領界 ミシェル・フーコー 1,000 ドキュマ…

北村想作 柄本明演出 東京乾電池 寿歌 @ シアターZOO 

ネタバレありです。 ZOOで 柄本明演出 寿歌 を観てきた。 たくさん観たわけではないが、80年代に観た芝居のなかでもひときわ心にのこったのが、加藤健一事務所の 寿歌 だった。ゲサク加藤健一キョウコ熊谷真美ヤスオ星充。道新ホールか市民会館か教文だった…

メモ

生き延びるためのラカン (ちくま文庫)作者: 斎藤環出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/02/01メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 21回この商品を含むブログ (40件) を見る いま精神分析を語ることに意味があるとすれば、それは第一に「こころと情報は対立…

メモ 見田宗介 「宮沢賢治存在の祭りの中へ」 その他 

twitterメモ転載。千夜千冊の赤坂憲雄「東北学」→宮沢賢治「原体剣舞連」→見田宗介「宮沢賢治」→中沢新一「純粋な自然の贈与」という流れ。5月5日から5月7日にかけて。あいだに内田樹ブログ引用。あ、そこからなんとなくバタイユへ。自分の中ではつなが…

施肥

バーク発酵牛糞2袋。腐葉土4袋。落ち葉など少し取り除いてから施肥。ソメイヨシノの蕾色づく。の構想力 (講談社現代新書)" title="ウェブ×ソーシャル×アメリカ の構想力 (講談社現代新書)">ウェブ×ソーシャル×アメリカ の構想力 (講談社現代新書)作者: 池…

メモ

twitter上で気になった本。 sugawa氏が薦めていた。ファン・ホーム ?ある家族の悲喜劇?作者: アリソン・ベクダル,椎名ゆかり出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション発売日: 2011/03/16メディア: 単行本 クリック: 17回この商品を含むブログ (14件) を…

Fireflyともののあはれ 村上春樹

Blind Willow, Sleeping Woman作者: Haruki Murakami出版社/メーカー: Vintage発売日: 2007/07/05メディア: ペーパーバック購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (9件) を見るHaruki短編集ぼちぼち読み進む。 今日はFireflyを読んだ。フィリップ・ガ…

街場のメディア論

「価値あるもの」がまずあったのでもないし、「誰かにこれを贈与しよう」という愛他的な意図がまずあったのでもない。たまたま手にしたものを「私宛ての贈り物」だとみなし、それに対する返礼義務を感じた人間が出現することによって贈与のサイクルは起動し…

ピエール・リヴィエール

ピエール・リヴィエール---殺人・狂気・エクリチュール (河出文庫)作者: ミシェル・フーコー,慎改康之,柵瀬宏平,千條真知子,八幡恵一出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/08/04メディア: 文庫 クリック: 47回この商品を含むブログ (27件) を見る「ピ…

赤の書と考える人

先日「赤の書」が届いて今日は「考える人」。村上春樹のロングインタビュー、とてもおもしろい。インタビュアーの作品の読みが、すごくしっくり来る。とくにbook3の牛河の章についての読みに共感。河合隼雄(ユング)をミッシングリンクとして中沢新一×村上…

吉本隆明全マンガ論

庭仕事も明日の仕事の準備もせず、逃避的読書で夕暮れた。posted at 17:43:03鷲田清一「普通をだれも教えてくれない」p315「恋に恋する」という言葉のとおり、バルトが言っていたような図式への欲望、形式への欲望は、欲望への欲望としてたえず自乗されるの…

1Q84 BOOK3

おバカな感想ですが。 ラストはどうしても「なんだかなー」。もうすこし大きく世界をとらえる感じがあるのかと思ったが、ファンタジックでハードボイルドでロマンチックだった。book4かbook0があるのか? 牛河がよかった。中ほどの牛河の章で泣いた。 牛河が…

白川静読本

出てるの知りませんでした。宮城谷昌光さんも書いているようだ。買います。 http://heibonshatoday.blogspot.com/2010/03/3.html 白川静読本作者: 五木寛之,松岡正剛,宮城谷昌光,立花隆,内田樹,町田康,押井守,平凡社出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2010/03/…

書物の変─グーグルベルグの時代

書物の変―グーグルベルグの時代作者: 港千尋出版社/メーカー: せりか書房発売日: 2010/02メディア: 単行本 クリック: 53回この商品を含むブログ (32件) を見る気になっているのですが、積ん読本があまりに多く、購買自粛。

浅倉久志さん 逝去

なんだかショック。とてもショック。新刊が出るたび買って読みまくったヴォネガット。そのうちヴォネガットのファンなんだか、浅倉さんのファンなんだかわからなくなっていた。さらば青春。太田光もショックをうけてるにちがいない。フィリップ・K・ディック…

猫本棚

相当盛り上がっています。(わたしは別に超猫好きってわけじゃないんだが…。)実際に往来堂書店さんに行けないのが残念。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20100205/CK2010020502000055.html http://twitter.com/#search?q=%23nekohondana http://b…

邪悪なものの鎮め方 内田樹

なーんか、ブログであれだけ読んでいるのに、つい買っちゃうんですよね。ウチダ先生ずるい。 タイトルがよかったりすると、さらに「つい」。今回のタイトルいいですよね。究極のハウツー本だわ。で、紙に印刷されたものを縦書きで読むと、またいい感じなんだ…

14歳からの戦争論

こういう本も読んでみた方がよいと思って、青少年向けでわかりやすそうなので読んでみた。 いちいちもっともなのだが、だからといって、そのまま賛成というのではない。 どこが賛成できないのか、あたまぼさんは考え中。 西部さんはこのごろ朝生にも出ないの…

ユングとシェイクスピア

積ん読本、読了。付箋をはりまくって、この日記にメモしておこうと思ったのだが、今日は新しい電子辞書(お店ではアマゾンの価格より2万円以上安かった。)のmicrosdカードを買ってきて、それに青空文庫などからテキストを入れるのに費やしてしまった。だっ…

赤の書

tatarさんがおしえてくれました。タイトルが魅惑的。 「ケルズの書」に匹敵って…購買意欲がぁぁぁ。赤の書 ―The“Red Book"作者: C・G・ユング,河合俊雄,ソヌ・シャムダサーニ,田中康裕,猪俣剛,高月玲子出版社/メーカー: 創元社発売日: 2010/06/26メディア: …

球体の蛇

2009の読み納めでしたが、わかったことは、日本の現代小説はわたしにはダメかもってことですね。単行本で買うようなものじゃなかったよ。まったくおもしろくないってわけじゃないんだけど。なんか「読み捨て」ってかんじです。いい加減年をとったので、こう…

ユリイカ、現代思想

読めなくても買わねば。むきゃー。ユリイカ2010年1月号 特集=白川静 一〇〇歳から始める漢字作者: 一海知義,石川九楊,石牟礼道子,梅原猛,多和田葉子,松岡正剛,高島俊男出版社/メーカー: 青土社発売日: 2009/12/28メディア: ムック購入: 4人 クリック: 28回こ…