街場のメディア論
「価値あるもの」がまずあったのでもないし、「誰かにこれを贈与しよう」という愛他的な意図がまずあったのでもない。たまたま手にしたものを「私宛ての贈り物」だとみなし、それに対する返礼義務を感じた人間が出現することによって贈与のサイクルは起動した。人間的制度の根源にあるのは、「これは私宛ての贈り物だ」という一方的な(````)宣言なのです。おそらく、その宣言をなしうる能力が人間的諸制度のすべてを基礎づけている。ですから、端的に言えば、何かを見たとき、根拠もなしに(``````)「これは私宛ての贈り物だ」と宣言できる能力のことを「人間性」と呼んでもいいと僕は思います。 第七講 贈与経済と読書 p180
というところで、ほとんど泣きました。
クレイマーの出現するプロセスや、「本棚の欲望」のところもおもしろかった。親の本棚の背表紙ばっかり見てた子どもの頃。
天職Callingの話は、お友達の平川さんの「移行期的混乱」鷲田清一さんとの対談のとこでも出てきましたね。
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