塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

かつて、ノルマンディーで

ここ一週間ピエール・リヴィエール三昧。本の方はほぼ読み終わり、土曜日にDVDを観る。
1835年の事件があり、それをめぐる証言、報道、尋問記録、手記、裁判の記録などさまざまなテクストがあり、ミシェル・フーコー等のゼミの論考があって、1976年のMoi, Pierre Rivie`re, ayant e´gorge´ ma me`re, ma soeur et mon fre`re … という映画があり、この作品にいたる。時間と表現の幾重にもなる地層。76年の映画に出演した農民たちのその後の時間の流れと、現在の時間の断面。豚の出産と屠殺。穀物の収穫の風景。農民たちの語りに挿入される76年の監督ルネ・アリオのメモや、76年の映画の映像。静かだが複雑な味わいのある佳作でした。

かつて、ノルマンディーで [DVD]

かつて、ノルマンディーで [DVD]

ピエール・リヴィエール---殺人・狂気・エクリチュール (河出文庫)

ピエール・リヴィエール---殺人・狂気・エクリチュール (河出文庫)

http://www.amazon.fr/dp/B000YHGBB6