「神々の闘争 折口信夫論」
「神々の闘争」第三章で、北一輝らの「昭和維新」のための「天皇」像が単純で貧困であることを指摘した上で、次のような言葉が。
そのようななかで、おそらくただ一人だけ、イスラームの信仰と親和性をもち、なおかつ民衆、そのなかでも特に生産に従事しない文字通りの「無産階級」の人々と直結するような「天皇」像を描き出せた人物がいるのである。
折口信夫(1887ー1953)である。
ここを読んで網野善彦「異形の王権」に描かれた後醍醐天皇のことを思い出してしまいました。だからどうっていうこともないのですが。
このあと井筒俊彦の話が出てきて、二階の本棚に探しにいったらやっぱりありました。「イスラーム文化」。あ゛ー、読んでないよ。買ったら読めよって感じです。