塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

NHKスペシャルドラマ 白洲次郎

映画を観ている気分でたのしめた。全体に疾走感があった。監督はなるほど「ハゲタカ」を撮った人だったのですね。キャストがみんなよかった。伊勢谷友介は、演技がうまいという感じではないけれど、おそろしく形がよく表情もよかったし、中谷美紀白洲正子さんも本で読んだ白洲さんのイメージを壊していなかった。晩年もそっくりにつくりこんであったなあ。あの高い鼻はさすがに似ていなかったが。イギリス留学時代の白黒写真のシークエンスが美しかった。あれは実際に残っている写真と同じ構図で撮っているのかなあ。だとしたら比べてみたかった。エンディングの、親友ロビンとの自動車旅行の映像もかっこよかった。後半戦争に傾いていく日本を止めるためにイギリスに渡った次郎にロビンが語る言葉が印象的だった。


狂熱と喧噪とがすべてを奪い本質を見失わせる
喧噪から遠く離れて 心は開いたまま(keep your mind open) 
未来へ思いを巡らせる
誰かが戯言(nonsense)を言えば 勇気をもって指摘する

栄華は続かない すべてはいつか滅ぶ
何を諦め 何を諦めないか 選択肢はそれだけだ あとは「神のみぞ知る」


次回はいよいよ市川亀治郎青山二郎が出るのね。楽しみ。くどいようだが第3話が8月ってひどすぎる!!
それにしてもやっぱりお金持ちの話よね。お金のあるところに文化もあると。ノブレス・オブリッジ(ノブレス・オブリージュ)ってふと落ち着いて考えると、好きじゃない言葉かも。