「忙しい」について~熊野純彦氏のコラム
4月4日朝日新聞の夕刊「こころの風景」で熊野純彦*1さんが、「決して忙しいと口にしなかった旧師が帰らぬ人となり、10年を経てそのことに気づき、自分でもそのことばを使えなくなった」「『忙しい』と嘆息する知人の口ぶりに、微かに誇らしげな響きを聴きとって興ざめした覚えがある。」「多忙を理由にして、相手との関係を一方的に断ち切ってしまうことは、なにかしら不遜なふるまいではないだろうか。」と書いていたのが、ずっと頭に残っている。わたしがレヴィナスにふれたのは*2「レヴィナス―移ろいゆくものへの視線」という本*3が最初だったので、興味をもって読んだのだが、読みながら、こちらもレヴィナスの本を書いている内田樹さんが、ブログでかなりの頻度で「忙しい」といっておられるので、なんだかおかしかった。