塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

ガーベラ

濃紅のガーベラとクリームがかった白のスィートピーをたくさんいただいたので、仕事場に飾った。沢山あったので、自分の机ともう一つ別な場所に飾った。ガーベラは首からしおれるのがはやい。明日には少し整えなければ、と思った明くる日、自分の机以外の場所に飾った方が、あっさり全部捨てられていた。生ゴミのゴミ箱にばさっと。贈ってくれた人の心を感じ、少しくらい首が折れてもと思っていたので、(自分の机の上のはしおれたスイートピーの花をいくつか取っただけで、まだそのまま)まだ元気なガーベラやスィートピーも一緒くたに捨てられていたのには激しくショックを受けた。捨てるにしてもしおれたものだけ取り除けばいいではないか。薔薇などは枯れていくまでずっと見ていたい自分である。その形や色の変化も含めて味わいたいのだ。しかも、この度いただいた花は贈り手の気持がとても嬉しかったものである。あの近辺にいた人は、あの花の贈り手や贈られた事情を知っているはずだ。あんな風に捨てられるのなら、あそこに飾らないで全部自分の机において、ぐしゃぐしゃになるまで見ておればよかった。あんな風にざっくり捨ててしまうことができる人が同じ職場にいるのだと思うと、感覚の違いに落胆し、またおそろしくも思った。ほんとうに嫌だった。(誰が捨てたのかはいまだにわからない。)


花は盛りを、月は隈なきをのみ見るものかは。