嫌われ松子の一生
先日「下妻物語」をTVで観た流れで、水曜日の夜遅く観に行ってきた。全体のスピード感からして、最後の30分の時間の構成の緩さが残念というのが一緒に観に行った人とも共通の感想だったが、総じてはよかった。映像も音楽も物語も充分に楽しめた。この間の「リバティーン」ではジョニー・デップが究極の「だめんず」をみごとに演じていたが、こちらは中谷美紀が究極の「だめんず・うぉーかー」を演じきっている。映画館では最後の柄本明でちょっと泣きそうになるくらいだったが、時間が経って今日あたり「まーげてのばして」のメロディーが頭をよぎりなんだか悲しくなった。けっこう後から来る映画だ。以下箇条書きで。
- キャストだけでも楽しめる。観ておもしろい演技派の役者さんが目白押しで豪華。香川照之、木野花、荒川良々、武田真治…あげればきりがない。柄本明は「カンゾー先生」をさらに熟成させたような役で泣かせる。そういえば今村昌平監督先日亡くなったのですね。祈冥福。
- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
- 発売日: 2004/05/21
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- 黒沢あすかという女優さんを初めて観たが、たいへんよい味わい。
- 市川実日子は純粋な気持の役にまるごと入りこんでいてよかった。
- 瑛太くんは役にぴったりで全体のリズムを整えている。
- 伊勢谷友介が美しい。スカーがよく似合う美顔だ。彼が出ることで悲惨な中にも恋愛の甘美さを味わえる。
- 劇団ひとりもよかったが、中谷@松子の「だめんず」の中でも圧巻はクドカン宮藤官九郎である。キレ方が恐ろしくリアルで、彼の現実の生活でも幾分こういうところがあるのだろうと思わせる。
- 最後の蝶の視点による幽体離脱感は以前味わったことがある。夢でだと思うが。蝶は「プシュケー」、「魂」でしたね。http://d.hatena.ne.jp/amenotorifune/20050313#p1
- 子役の奥ノ矢佳奈ちやんがすさまじくかわいい。赤い靴とおかっぱがたまらない。彼女がメインの「嫌われ松子の一生」ファイルを買ってしまった。http://kiraware.goo.ne.jp/goods02.html
- kateさんのお好きなBonnie Pinkが出ていた。トルコ嬢(ふるいなー)の役でかっこよく歌っていた。刑務所のAIの歌もよかった。
- 中谷美紀が踊ると、どうしても彼女がデビューしたころのガソリンのコマーシャル「わーキレー」を思い出しちゃって。
- ゴリのタトゥーがいい。ファイルセットに入っていた。
- 片平なぎさと本田博太郎のサスペンスドラマのシーンでは、「時効警察」やグループ魂の歌が頭の中でクロスオーバーして笑えた。本田博太郎 ~ magical mystery UPAAAAAAAAAA!!!!! ~
今回もレイトショーで1200円で観たので得した気分でした。
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