塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

「ローズ・イン・タイドランド」@シアターキノ

香川・オダギリの「ゆれる」を観に行こうと思っていたが、先にこちらを観ることにした。少し前から、公式サイトをのぞいていて、主演の女の子がとても気になっていたのと、先日読んでいた「憲法九条を世界遺産に」で太田光テリー・ギリアム監督に言及していたのと、ゆりょさんが観てきたというのを読んだため。もっとファンタジックなものかと思っていたのだが、ほとんどそういう要素はなかった。2時間の作品なのに4時間くらいに感じたというのは、一緒に観に行った人と共通の感想だった。(そこが共通したのも不思議だった。)長く感じた、というのは退屈した、という意味では決してない。あの長さ(時間)の感じは何なのだろう。映像は美しいが(ワイエスの絵を意識しているらしい、なるほどと思った、あの風景の虚無感は嫌いではない)、材料は(うまい言葉が見つからないが)キツい。たとえば「ピクニック・アット・ザ・ハンギング・ロック」とか「オルランド」とか「ツィゴイネルワイゼン」とか、「赤い薔薇ソースの伝説」とか、「エレンディラ」とか、そういうのは理屈なく好きな映画なのだが、それらとはちょっとちがう感触だ。「経験」として、観てよかったが、ものすごく好きなタイプの映画ではなかった。(そういうものを期待していたのだ。)ただ、主演のジョデル・フェルランドの美しさと演技には瞠目。それだけで見る価値ありとも思う。イズミ嬢の感想も聞いてみたい気がする。もし観たら感想きかせて。(おもしろいよ、おすすめです、とは言えないけれど。)自分はテリー・ギリアム作品は観たことがないと思っていたが、「バロン」も「バンデットQ」もずっと前にテレビで観たようだ。ジョニー・デップの本で「ロスト・イン・ラ・マンチャ」の「ことのしだい」も読んでいたことに気づいた。これはDVDを買ってみたいと思っている。
なんと、わたくし、エルフィンランド(キノの中島氏がやっていた居酒屋、タチの天ぷらとか美味しかった)には何度か行っているのだが、シアターキノは初めて。キノの前身、イメージガレリオでライブをやったころを、懐かしく思い出した。キノでは金原瑞人訳の原作本も売っていた。(あれもこれも訳しておられますねー。)チェブ(チェブラーシカ)のポストカードセットを売っていて、あいかわらずすさまじくかわいいので、あやうく買いそうになった。
http://www.rosein.jp/