塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

ゴドーを待ちながら

2009芝居の見納めは、札幌、平和の鳩の「ゴドーを待ちながら」。この戯曲が演じられるのを見てみたかったので行きました。親子の回にいったのはよかった。子供たちの反応がとてもストレートで、身体的におかしいところは笑う、言葉の気配がおかしくても笑う。おかげでこちらも小難しい顔をせず、芝居のコアを楽しめた気がします。主演の二人、演技もいい感じに柔らかく、また二人のもともとの関係がとてもよいものなのでしょう。なんだかとてもあたたかいものが底に流れる芝居になっていた。エストラゴンがはけて、ディディがゴゴを呼ぶシーンであやうく泣きそうになった。随所で、人間が生きていくことの困難がしっかりと表現されていた。いわゆる不条理劇ながら、とても楽しめました。でも、あらためてやはり、緒形拳串田和美のヴァージョンを見てみたかった気がする。緒形拳亡き後叶わぬ願いです。うちにある別役実の「ベケットといじめ」再読しようかな。