ゴドーを待ちながら
2009芝居の見納めは、札幌、平和の鳩の「ゴドーを待ちながら」。この戯曲が演じられるのを見てみたかったので行きました。親子の回にいったのはよかった。子供たちの反応がとてもストレートで、身体的におかしいところは笑う、言葉の気配がおかしくても笑う。おかげでこちらも小難しい顔をせず、芝居のコアを楽しめた気がします。主演の二人、演技もいい感じに柔らかく、また二人のもともとの関係がとてもよいものなのでしょう。なんだかとてもあたたかいものが底に流れる芝居になっていた。エストラゴンがはけて、ディディがゴゴを呼ぶシーンであやうく泣きそうになった。随所で、人間が生きていくことの困難がしっかりと表現されていた。いわゆる不条理劇ながら、とても楽しめました。でも、あらためてやはり、緒形拳と串田和美のヴァージョンを見てみたかった気がする。緒形拳亡き後叶わぬ願いです。うちにある別役実の「ベケットといじめ」再読しようかな。
- 作者: 別役実
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1987/07
- メディア: ハードカバー
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