塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

co;dEBoo vol.1 れっとうのはて 

れっとうのはて 千秋楽観劇。
北の国から×カラマーゾフの兄弟×スラップスティック×パンク。
きちがいじみたエピソードの積み重ねに作者のセンスと力量を感じる。
覗き魔としての出方もおもしろかった。
ラスト四分の一は慣れてしまったのか少し冗長に感じたが、全体として「いっちゃってる」感を楽しめた。
どの役者さんも巧くそれぞれによかった。
あれだけ込み入った人の出入りをするする見せるのも高得点。


気に入ったのは「すこみ」。すこみってなんだすこみって。
名前の連呼だけでも可笑しい。ディレイかかった揺れる動きがかわいい。
達子さん七変化ぐっじょぶ。棍棒のお松の姿と棍棒使いがたいそういい。


亀井くんは、やはり「突っ立っている」時の存在感。ああいう芝居の中できわだつ。あの「立つ」形はなかなかほかの人にはむずかしかろうと思う。ヒヨコの選別シーンは胸に迫るものがあった。そして、「象にはかなわない」笑。
エレキさんは「重さ」「ダークさ」でところどころに句点を打ちつつも、それをはぐらかしていく分裂症的な演技が魅力的、奏功。
演出の手柄でもあるのだろう。


言葉の上では、「意味の過剰に追い詰められる」的なコンセプトにアンダーラインを引く。
そういうの好きだから。


蜷川シェイクスピアに出ていたときの高橋洋にちょっと声や雰囲気が似ている倖田さんという役者さんも気になった。