塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

「アースダイバー」中沢新一とタイドラ

アースダイバーhttp://d.hatena.ne.jp/tatar/20050611#1118501564
tatarさん読むのはやいなー。わたしが「アースダイバー」を読みながら、ぼんやりと感じていたことをわかりやすくナビゲートしてくれました。「アースダイバー」的に読む竜二(タイガー&ドラゴン)のウラハラドラゴン考も愉快です。テクストの調子もよく、龍(ドラゴン)っぽくうねっていていい感じ。



前の龍の年に、辰年ではないけれど、龍の意匠の時計と財布(J・P・ゴルチェ)を買っていまだに愛用しています。あの頃からわたしは自分の中に龍を住まわせようと思い、ときおり臓腑の奥で小さな龍が火を噴くイメージを楽しんできました。そのイメージから生きている感じを得ようとして。今もそう。とくに歌を歌う前なんかね。だから第五章の「湯と水」で描かれた、地底をゆき、ときおり地上に噴出する龍の姿にはとても親しく懐かしい気持ちをおぼえました。地下鉄にのっている中沢さんをのことを思い出しながら、昨日は地下鉄を楽しみました。札幌の地下鉄は地上部分があるので、ちょっとまたちがう動きが味わえるし。



教授の「嵐が丘」のローホイッスルと弦はヒースの野をゆく風の龍だなー。



浮世絵の極み 春画 (とんぼの本)

浮世絵の極み 春画 (とんぼの本)

春画といえばこの本を持っていたのだけどどっかにいっちゃった。毛彫りがすごかった。それからいつも覗いてる小さい人(名前を忘れちゃった)の描かれている春画の様式がとてもおもしろいと思います。学生時代、中国文学のN女史(渋沢龍彦とお友達の)のお宅にお邪魔してお寿司を御馳走になりながら、中国と日本の春画の豪華本を見せていただいたことがありました。中国のはデッサンもひどく乾燥していて、笑っちゃうようなとんちんかんな絵なのですが(あちらの人はあれがよいのかしら?? まあ、稚拙由来のエロティックもありますが。)、日本のものは、それはもう湿度が高く、アクロバティックな姿なのになんともリアルで、足の指のひきつりひとつゆるがせにしない物凄さがあり、うら若き乙女にはそうとうどきどきするものでした。N先生元気かなー。(お習いはしたけれど、わたしはN先生の大学ではありませんでした。)