蜷川版ロミオとジュリエット
先日、藤原竜也の話がでたものだから、買って観ていなかったDVDのロミジュリを観る。やっぱり藤原竜也はすごい。すごすぎる。舞台であれだけの台詞を怒濤のようにしかしクリアに吐きつつ、あれだけの感情を溜め込み放出しつつ、あれだけ身体を動かせるなんて、神業のように見える。ハムレットよりロミオの方が後だったとは知らなかった。藤原ハムレットは、以前ビデオを借りて観たが、DVDが欲しい。出ないのか。あと、「弱法師」もちょっと欲しい。
一方、鈴木杏ジュリエットはどうだろう。どうなんだろう。ズブっとした「処女感」が出ていてその生々しさはいいが。抱きしめ合ったとき藤原君より二の腕ががっちりしている。(オフィーリアの時より太った??)どうなんだ。そして何より、叫べば叫ぶほど、シェイクスピア劇でこれを外しちゃダメだろうという、肝心の、デコラティヴでそのくせ人生のすべてを映し出すような台詞がモコモコだ。(訳者の松岡和子さんも残念だろう。)芝居後半のカタストロフに向かって、そのモコモコはどんどんすごくなり、どんどんストレスになる。
藤原竜也は、蜷川「オレステス」を演っていたんだなぁ。中嶋朋子がエレクトラ役というのも興味ある。これもDVDが欲しい。
蜷川幸雄×藤原竜也×鈴木杏 ロミオとジュリエット [DVD]
- 作者: 演劇
- 出版社/メーカー: ホリプロ
- 発売日: 2005/07/06
- メディア: DVD
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