塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

切羽へ

でもって「切羽へ」を読み終わる。2時間スペシャルドラマかミニシアターでかかっている映画を観ているような感じでした。Dr.コトー診療所スピンオフみたいな。形にならない感情を積み重ねて最後まで静かに持っていくところが巧みなのでしょう。こういうのが直木賞作品なのね。ふうん。主人公の女性が30代前半の設定なのだけれど、どうしてもそういう若い感じはしなかった。三月からはじまり、二月がクライマックス、で次の三月はなく四月に飛んで終息というのが源氏物語の「雲隠」的な。