塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

中沢新一「芸術人類学」 ロアルド・ダール「THE WITCHES」

芸術人類学

芸術人類学

頼んでいた本が届いた。選書メチエの対称性人類学の仕事の続き。休みで読めるかな。ぱらぱらめくると新たん流の数式やトポロジーによる説明が沢山あるみたいで、自分のクルミ脳が理解できるかアヤシイ。



今読んでいるのはロアルド・ダールの「THE WITCHES (邦題 魔女がいっぱい)」。ダールのボックスを地味に(おそろしくのろまに)読み進めている。それにしてもダールの話はどこかしらエグ味あり。マチルダにしても、ジャイアント・ピーチにしても、チャーリーとチョコレート工場にしても、主人公の境遇がひどいし(親が超俗物、親があっけなく死んでしまう、家族が貧乏のどん底など)、登場人物の異常さが猛烈。邪悪というよりはMAD。これってイギリスっぽいのか。「魔女」はMAD&CREEPY。さらにITCY。つねにうっすらと不快感が隠し味に加えられているところが、ダールらしさ。そこが魅力でもある。クェンティン・ブレイク描く魔女達は醜悪で滑稽。THE GRAND HIGH WITCHはちょっとだけ自分に似ている気もする。主人公の坊やのノルウェイ人のグランマがヘビースモーカーなのが人物造型としてはなかなかいい。それにしても、ロアルド・ダールは基本子ども嫌いなのじゃないか、と毎度思う。

The Witches

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