最近読んだ本メモ
読んだらすぐに書かないと、読んだ先から忘れてしまう。悲しい。
- 作者: 大谷幸三,菊地和男
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2006/11/10
- メディア: 単行本
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- 作者: 内山節
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/09/21
- メディア: 単行本
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相変わらずの対談好き。やはり対談の妙は、そこにおきる「ずれ」。梅原猛翁は、基本、人の話を聴いていません。ぜーんぶ自分の文脈にひきつけてしゃべるしゃべる。意見は対立するところがあったけれど、いちばん対談としてかみ合っていたのは、日高敏隆先生との話だったような。中沢さんとは「日本人は思想したか」での吉本隆明氏との鼎談以来(このときも梅原先生が一人暴走)で、そのとき中沢氏の言ったことがわからなかったが、後でわかったというあたりがおもしろかった。中沢氏が日本海沿いを歩くと行く先々で「一週間ほど前梅原先生がここを歩かれました」と言われたというのも愉快だった。油日神社蔵「ずずい子さま」その他怪しい写真も満載。アイドル中沢氏の写真、さすがにお年をめして熟した感。p203こうして争いは肯定され、それが正義を守るための闘いと位置づけられながら、たえず勝利し続けるための戦略を練らせるようになった。
この精神的態度を基礎にして、経済や政治、軍事の分野でも、勝利し続けることが真理を守り、正義を守ることだと考える、二十世紀的世界がつくられていったのではなかったか。
こんな思いをいだきながら、二十世紀後半の哲学は、次第に、世界のどこにでも通用する「普遍的な真理」はないと考え、思想はすべてローカルなものであると考えるようになってきた。いまでは思想の世界では、「普遍主義」という言葉は、否定的な響きを伴ってしか、使われなくなっている。そして、このような転換が、「人間的なもの」の虚しさを基礎におく、東洋思想への傾斜を深めさせたのである。人間の本質は無であると、今日ではどれほど多くのヨーロッパの哲学者たちが考えていることだろうか。
ところが、ニューヨークとワシントンのテロから三カ月余りの動きは、ひと昔前の論理の展開でしかなかった。アメリカは自分たちの真理を正義として世界に押しつけ、その手段として、経済、政治、軍事力を動員する。そうすればするほど、テロリズムにしか活路をみいだせなくなる人々が生まれた歴史を、顧みることもなく。
松井氏の発言もおもしろかった。
p133〜134
松井 例えば我々が持っている魂という概念は、結局、関係性だと思います。「関係性」というのは物理学でいうと「力」ですね。(中略)ものとものとを関係づけるのが物理学では力と考えればよい。その力を媒介するものがある。それが何であるかと言うと、それは基本的に粒子です。ただ質量を持たない粒子なんです。(中略)それを拡張して考えれば、こんなことは物理的にはあり得ないのだけど、例えば、魂という概念をそんな風に捉えるなら、魂は人間や動物の間の関係性を粒子的に捉える概念として出てきたとも考えられるように思うんです。そのように考えれば、結果として確認できる時空が広がります。
梅原 今の方がかえって時間の視野が狭くなった気がするな。
松井 そうですね。特に経済などがそうです。"今"しか見ない。その意味では経済学は、ある種一番動物的な学問ともいえる。
日高氏との話でローレンツとユクスキュルの話が出てきた。コンラート・ローレンツの方は読んだが、ユクスキュルの「生物から見た世界」は読んだことがなく、興味を持ったので注文した。
全く異なる分野の人との三つの対論だが、随所に対称性(中沢氏の語だが)の問題が出ていると感じた。
- 作者: ユクスキュル,クリサート,Jakob von Uexk¨ull,日高敏隆,羽田節子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: 文庫
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この対論集、1は山折哲雄氏も入っているので、梅原翁のファンではないが読んでみたい。
入門 たのしい植物学―植物たちが魅せるふしぎな世界 (ブルーバックス)
- 作者: 田中修
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/19
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植物のコブをつくるアグロバクテリウム・ツメファシエンスという細菌の話を読んで、以前、カクテルという薔薇の葉の裏にできた虫えい(虫コブ)のことを思い出した。虫コブの細胞はどうなっているのかなぁ。kyoshidaさんにうかがえばわかるかな??
http://amenotorifune.hp.infoseek.co.jp/20019161.htm