塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

東京ファイティングキッズ リターン 平川克美氏のエントリ

東京ファイティングキッズhttp://blog.goo.ne.jp/maingmen/e/cb017a94f1a664ca37ccdf38a6ff78a0
内田樹先生と平川克美氏の往復書簡、いつもおもしろくて、手を打ちながら読んでいるのですが、今日の平川克美さんのエントリは、本当によかった。自分が自分の現場で感じていること、何かちがうぞと思っていることをとても明快に書いてくれていました。わたしの言葉で言い足すことなど何もありません。

確かに「暗黙知」というものを「形式知」に変えて、計量し、数値化し、マニュアル化することで、個人的な「勘」や「ひらめき」や「呼吸」といったものが、誰でもが共有できる「技術」に分解されて、それが製品の大量生産やコストダウンに結びつきました。しかし、ここで行われた取引(暗黙知形式知のトレード)は、技術と人間の関係の堕落でしかないのではないかと疑っているのです。
別の言い方をするなら、「暗黙知」は「形式知」に変換されたわけではない。
「あやふやな形式」が数量化された「確かな形式」に変換されただけであって、「暗黙知」というものが持っていたエッセンスは、切り捨てられたってことだろうと思います。

ヒラカワさん、かっこいいっす。子どもの頃の職人さんたちとのエピソードもすてきだった。また、宮本常一にも言及されています。ほんとの贈与って何?ということにも。皆さん是非全文をどうぞ。本になるのが楽しみだなぁ。


ヒラカワさんの話、「反戦略的ビジネスのすすめ」のエッセンスが、ここでも読めるようですね。わたしは回し者でもなんでもありませんが。http://www.asahijobplatzkansai.com/ima/index.html


忘れられた日本人 (岩波文庫)以前書いた宮本常一忘れられた日本人 (岩波文庫)」の感想、ちょびっと。→http://www.enpitu.ne.jp/usr7/bin/day?id=76940&pg=20040815