シャガールと木の葉
貯金はたいて買ったシャガールのリトの横に
道で拾ったクヌギの葉を並べてみた
値段があるものと
値段をつけられぬもの
ヒトの心と手が生み出したものと
自然が生み出したもの
シャガールは美しい
クヌギの葉も美しい
帰ってきたら、詩集が届いていた。上記はこの詩の前半だ。ここに来てあの超絶技巧の詩人は、本人曰く「ノンキな爺さん」となり、すべての技巧を脱ぎ捨ててしまったらしい。その言葉のみずみずしく心にしみることといったら!! このあと詩人の中で、ヒトと自然が、今日と永遠が一つになり、詩人は詩の中で涙する。たどりついたんだなあ、そこに。